空想から科学へ

空想から科学へ 空想から科学へ
エンゲルス (1999/02)
新日本出版社

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中世の社会では、個人の生産者による生産物は、その個人のものであった。生産物にたいする所有は、自分の労働にもとづいていた。
そこへ、大きな作業所や工場における生産手段の集積がおこり、実際に社会的な生産手段への生産手段の転化がおこった。しかし、社会的な生産手段と生産物は、これまでどおり個人の生産手段と生産物であるかのように扱われた。この社会的生産と資本主義的取得との矛盾の中に現代のすべての衝突が萌芽として含まれている。
繰り返される恐慌、貧富の格差の拡大、失業者の増加、ブルジョアジーは、現代の強大な生産力を管理する能力を持たない。
この解決はただ、現代の生産力の社会的性質を承認し、したがって生産様式、取得様式、交換様式を生産手段の社会的性格と調和させることのうちにしかありえない。プロレタリアートは国家権力を掌握し、生産手段をまず国有に転化する。しかしそれによってプロレタリアートは、プロレタリアートとしての自分自身を廃棄し、それによってプロレタリアートは階級差別と階級対立を廃棄する。人にたいする統治にかわって物の管理と生産過程の指導があらわれる。被搾取階級を抑圧しておくための組織としての国家は、徐々に死滅する。
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