マルクス・レーニン主義の文化論
2006 / 08 / 18 ( Fri )
蔵原 惟人 (1966/03)
新日本出版社
文化の発生
人類の文化は、労働の生産力に余剰が生まれたとき、模倣のための模倣、単なる遊戯として始まったのではなく、人間が厳しい自然の中で生活するためのたたかいの中からうまれてきた。労働に対する共通の知識を得、さらに認識を深めるためのものであった。芸術・科学・宗教などが未分化の状態で、生産的労働を軸に統一されていた。「芸術をふくむ人類の文化は、人間に先天的にそなわったなんらかの本能によって自然に生まれたのではなくて、マルクスやエンゲルスがいっているように、人間の社会的な生産労働―人間が自然を支配しようとするたたかいの中で、徐々につくりだされたものであるということがいえると思います。」
階級社会と文化
「原始共同体社会では文化はすべての人びとによってつくられ、すべての人びとがそれを利用し、それを享受することができたのですが、階級社会では文化の成果の大部分が特定の階級に独占されるだけでく、文化そのものが階級的性格をもち、それが人民を支配する道具に利用されるようになります。」
「すべての文化は、それが支配階級のための文化であっても、つねに人民大衆の労働の上に築かれるものです。したがって私たちは、それらの文化をただ機械的に批判するのではなくて、それを批判にかけ、そのすぐれた遺産はこれを正しく受けつぎ発展させてゆかなければなりません。そうすることによって人類の文化は前進していくのです。」
経済的土台と上部構造
ある社会ある時代の哲学、芸術、宗教といった社会的な思想や文化は、国家、政治、法律などの機関や制度や組織と同様に上部構造であり、究極的には経済的土台の歴史的な変化によって規定される。しかし、同時にその政治や文化はたがいに影響をおよぼしあうだけでなく、それはまた反対に経済的土台に反作用をおよぼし、経済の発展をたすけたり、おくらせたりする。経済状態のみが能動的で、他のものは受動的でしかないという事ではなく、究極においてつねに自己を貫徹する経済的必然性の基礎の上での交互作用である。
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